テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【持ち込みレポ022】コミックアース・スターさんに持ち込みしました

今日は直接持ち込み5日目のレポです。今日はコミックアース・スターさんに行きました。

 

「なぜこれを描こうと思ったんですか?」と聞かれたので、「ゲーム音楽の漫画は商業誌ではまだないので。同人誌でもあんまりないんじゃないかな」と。

 

「漫画を描いて持ち込むのは一番成長するやり方なので良いです」と仰ってくださいました。


「自分のフェチとか好きなものが入っていると刺さるんです。あんまりプレーンだと誰にも刺さらなかったりします。例えば、ワンピースの尾田先生は胸が大きい女性が好きそう」と。「今回のキャラデザは自分の嗜好もあるんですが、服装や髪型は2023年のトレンドにしてます」と言ったら、「トレンドにアンテナを張ってるのは良いです。でも、トレンドを無視してフェチを入れていっても良いです。この人は必ず気の強い女性が絶対出てくるな、というのが作家性」だと。「歩葉さんの性格は私の嗜好が出ていて、男っぽい口調にしました」と言ったら、「歩葉さんは一貫して自立して自分の足で立っていて、ブレはなかった」そうです。

「主人公の感情が見えてこなかった。交番まで行くのはただのお隣さんならやらない。一生懸命な男の子はかっこいいし可愛いので、主人公の決意が固まる瞬間を大ゴマにすると良いです」「コマ割りは緩急を付けるのが良く、鳥山先生は小さいコマに5,6人いるコマがあったりします」と。確かに。スーパーのコマは小さくて、部分部分ではよくできているそうです。


ストーリーについて、読み切りとしての落とし方はきれいと言って頂けました。もうワンラリー減らして30ページでも伝わったんじゃないか、とのことです。

 

プロットの脚本を書いている時点で、脚本っぽくなったら削っていって、一晩置いて、客観視するのが大事だそうです。

 

「絵柄が古いと感じませんでしたか?連載作家さんだと5年前の絵柄でも古いって言われますよね。自分は元々90年代っぽい絵柄だったので、最新の連載作品を模写して描いたんですが」と言ったら、「古さは強くは感じませんでしたが、5年前でも古いとは言われます。絵柄を変えようという姿勢は良いと思います。でも、90年代の絵柄で売れている作家さんもいらっしゃるので、仮に90年代っぽい絵柄だったとしても良いです」とのこと。例えば、ドラゴンボールの絵柄の影響を受けたとしても手癖が出てしまうもので、それがその人の個性だと。


「アース・スターさんは明るい作風が多いようですが、明るい方が良いんですか?」と聞いたら、「会社の方針でなろう系が8~9割で明るめなんですが、たまに救いようもない話もあって、必ずしも雑誌の色と合わせなくて良いです。編集長が決めて売れた作品が色になるので」と仰ってました。「プロットの段階でどういうものを描きたいか、どう思ってもらいたいかを固めるのが大事なんですよね」と確認したら、仰る通りですと言われました。

 

原稿を読んで頂いている間に拝見した作品に演出でフォントサイズを小さくしている箇所が多数あり、「ウェブ漫画だとスマホで読む人が多いので、フォントサイズの最低ラインはあると思うんですが、どのくらいですか?」と聞いたら、「基本は20Qで、16~18Qでもギリギリ伝わります。大きい声なら100Qを使うこともあります。でも、Q数は編集者の仕事なので、持ち込みの段階ではあまり気にしなくて良いですよ」とのことでした。ただ、一つのフキダシにたくさん文字があるのは避けて欲しいです、とも仰っていました。

 

出版社や編集部の方針によって、また編集者さん個人個人によって本当に様々だなと思いました。

 

今回、自分は視線をそらしたり、どもったりして、コミュ障っぽかったんですが、それでも良いような場合もあったりして、コミュニケーションにおけるそのあたりの感覚が鍛えられているように思います。

 

編集者さんは賢いので、論理的に考えないと話を理解しづらいし、柔軟性や直感力、主体性などがないとアイデアがなかなか出てこない。私に元々あったものもあれば、コミュ力や柔軟性に関しては私は低めだと言われがちですし、自分は受動的でマニュアル人間です。それでも鍛えれば何とかなってくるもので、こういった力は他の仕事でも役に立つと思うので、直接持ち込みはやって損はないと思います。