テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【持ち込みレポ031】ウルトラジャンプさんに持ち込みに行きました

今年は持ち込み納めです。年間持ち込み回数は合計115回になりました。詳細はnoteに綴っておりますので、ご覧いただければ幸いです。

note.com

 

年内最後はウルトラジャンプさんへの持ち込みでした。

 

28日にもなると集英社さんの表玄関が閉まっており、動揺しました。それでも持ち込みに来ている人は多いようで、自分は3番ブースに。隣のブースから、チャラい感じの新人作家さんに、編集者さんが「読者に読んでもらおう、読者を楽しませようという意識が足りない」と溜め口でアドバイスしているのが聞こえました。

 

自分の作品については、下記の通りでした。


ゲーム音楽を題材にするというのは意外な視点です。ページ数も読み切りにはちょうど良いです。

 

絵については、画力のレベルアップが一番近道で、引きのアングルになった時の体のバランスに違和感があるので、デッサンを練習しましょう。余白が白いです。正面を向いている構図が多いので、煽りを入れるとかすると良いです。キャラのどこを切り取るかで「このコマで何を一番伝えたいか」を見せることができます。もうちょっとギュッとできるかなと思います。

 

ストーリーについては、ゲーム音楽の話に入る前に、主人公の行動の目的、主人公がどういう人間なのか、ヒロインもどのくらいのクリエイターなのかを描く。主人公が正義感のある奴なんだったらそれがどう培われたのか、好きなものと嫌いなものとか、中心人物の人間性をもっと掘り下げる。それを理解してから入れると後の展開がスムーズです。


惜しいと思ったのはキャラ像が見えづらいことです。なぜ音楽を作る仕事を始めたんだろう?なぜここに住んでるんだろう?ヒロインがゲーム音楽業界でこれから売れていくぞ、という人なのか、とか。主人公がヒロインをきれいだと思うならどの辺が好みなのか。主人公はどういう奴なのか、どういう人生を送ってきた奴で、性格がどうやってできたのか、ビジュアル一つにしてもどうしてそうなったのか、履歴書を考えると良いです。それを考えてからプロットを組んでいくと、キャラが動きます。人間性が分かるほどリアリティも出てきます。

 

次回作のプロットについて、このままでは「何も起こってない」「主人公が何もしてない」「主人公が何も変わってない」作品になってしまっていると思い、かといってどうすれば良いか分からず、思い切って相談しました。

 

Q. ゲーム音楽を1曲作ることが目的のラブコメにするとして、キャラ中心に話を考えたら、グダグダと話して解散するだけの話になってしまいました。でも、ここに何か設定を付け足すとご都合主義になってしまうと思うので、難しいです。どうしたら良いでしょうか?

A. 主人公がゲーム音楽を作ることを通して何を得られたのかを入れると良いです。最初から完璧だと面白くないです。何か満たされないものがあるとか。途中でトラブルが発生して、乗り越えたら、それが完璧になる。例えば、友達ができたとか、変わりようは大事です。

 

Q. 主人公の略歴の説明にあまりページを使いすぎるのも、と思うんですが、1ページぐらいが良いでしょうか?

A. 主人公がモブ的だったらいいですが、そうでないなら1ページとか決めなくても、2~3ページかけて良いです。

 

Q. 今作は第三者視点になってしまっているというご意見を頂きました。ところどころ主人公視点になってはいるんですが。一貫して主人公視点で通した方が良いですか?

A. はい。主人公は読者の分身なので、そうした方が良いと思います。

 

年内最後に相談して良かったです。癖の強い主人公ではあるものの、何か足りないなと思ってました。トラブルが発生して、それを乗り越えることで、満たされないものが満たされる。以前にも持ち込みで他の編集者さんから同じことを言われたにも関わらず、つい頭から抜けてしまいます。正解がないとはいえ、コツがわからないとやりづらいです。自分はけっこう奇を衒う癖があるので、ベタに作ろうと意識することで、ほど良く個性的な作品になるんじゃないかと思います。