テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【持ち込みレポ028】くらげバンチさん、COMIC FUZさん・コミックトレイルさん編

くらげバンチさん

面白かったです。女の人をきれいに描いてて良い。突飛な設定もなく、どうなるんだろうと思って読みました。

しかし、ツッコミどころがあります。ストーリーについては、ストーカーに遭ってるだけで傷害事件にならなければ報道はされないはずです。ゲームの作曲家はゲームの企画があって作ると思うので、ゲーム音楽だと無理があるかな。趣味でやっていると定義した方が良いです。


ストーカーに遭っている歩葉さんにしたら、主人公の捜索が若干気持ち悪いんじゃないか。主人公はいい人に描かないといけない。

 

主人公の学生設定が分かりづらいので最初に見せたい。高校生だと親元暮らしが多いので、一人暮らしにするなら説明が必要。

 

足跡はそんなにはっきりつかないと思うので、物を落としてるとかタバコの吸い殻が落ちているなどが良いと思います。ストーカーの理由が仕事の恨みつらみにも見えるので、どういう関係だったのかを描く。「キャー!」と叫ぶコマもちょっと不自然で、人間は本当に怖い時は、恐怖のあまり歯を食いしばって咄嗟に声が出ないと思います。

最後も、助けてくれてありがとうというシーンだと思うんですが、男性に対して警戒していると思うので、食事に行かない?とはなりづらいと思います。


イラストについては、体のバランスがおかしかったりするので、ポーズ集や既存の漫画を模写して基礎的な画力を上げる。歩葉さんの外見が漫画の世界観にしては普通の見た目になってしまっているので、もうちょっと美人に描けると良いです。小物や背景の描き込みが足りないのが気になります。ベタもちょっと雑。

 

Q.「表情がちょっと記号的になってしまった気がするんですが?」

A. 単純に描き込みが足りないかなと思います。「いいかげんにして!」はうつむき加減になるとか、ちょっと横を見てるとか、人間の感情は一つではないと思うので、複雑な感情があるんであれば、全部表現した方が良いです。

 

Q.「キャラが弱くないですか?」
A. 主人公は音楽から想像ができてゲーム音楽が好きなんだと思うので、例えば、そういうオタク気質なところを活かすとか。歩葉さんもゲーム音楽の作曲家だけじゃなくて憧れの存在として描くとか、一見サバサバして見えるけど夜になるとそわそわしているというキャラの出し方があると思います。

 

読み切りだとキャラの個性を出すのが難しいです。このキャラだったらどういう行動に出るか考えて描く。例えば、QRコード付きカードを渡された時に、オタクなら「いいんですか!?」と興奮したり。

 

・COMIC FUZさん

イラストはすごく丁寧に描けてますが、背景が場面によって描き慣れてない。服もパジャマとかねまきになっていないのが気になります。

 

ストーリーに関しては、第三者視点になってしまっており、キャラクター自体に興味が持てない。主人公視点なら主人公視点で描くと良い。ストーカーの話も、話をまとめるために出て来た感じがします。読んだ後にここが面白かった、と話せるのが良いです。


ゲーム音楽というテーマは面白いと思います。私もゲーム音楽は好きなので。知的好奇心を掻き立てられるものが良いかも知れません。

線の太さが割と均一的なので、線の強弱があることで、柔らかさや温かみを出すと良いと思います。

 

週刊漫画TIMES向けに見えるとのことで、これからコミックトレイルさんに持ち込み予定ですと答えました。

 

・コミックトレイルさん

音楽の分野に挑戦して作風を広げているのは良いです。音楽を聴いて音楽からストーカーに音楽から着想を得ているのは音楽ならではで良かったんじゃないかなと思いました。


最後まで音楽で突き通して欲しかったなと読んでいて思いました。また、ストーカー被害は傷害事件があって初めて報道されると思うので、ちょっと突っかかってしまいました。

ゲーム音楽の作曲に入るのかなと最初思ってしまいました。軸がゲーム音楽とストーカー事件の2軸になっている。2軸にすると、2つ気になるものがあるので「引き」はできるんですが、2軸作るのであればどちらも中途半端にせずにうまいことやらないといけません。慣れるまでは1軸で描いた方が良いかも。例えば、「ハイキュー!!」ならバレーボールの1軸のみ、「推しの子」はアイドル成長とサスペンスの2軸があります。2軸にするとうまいことしないと難しいです。

後は、絵が良いと読む、というのが一番シンプルなところなので頑張ってください、とのことでした。

 

「軸」というのは特に用語というわけではないそうで、セオリーというほどには意識しなくても良いのかも知れませんが、慣れてないのにあまりあれこれ詰め込むと、今作のように「軸が2つも3つもある」という評価になってしまうようです。出来るだけストーリーは1軸にするか、2軸にするにしても可能な限り整理しようと思います。