テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【ゲーム音楽語り020】ファミコン音源で再現できる楽器

今回は、ファミコン音源で再現可能な楽器について書いていきます。あくまでも個人的な感覚になります。

 

・トランペット

立ち上がりが少し遅いデューティー比12.5%の矩形波。渋い音なのでトランペットにぴったりです。

 

・サックス

立ち上がりが少し遅いデューティー比25%の矩形波。12.5%よりも少しだけ丸い音です。

 

・バイオリン、アコーディオン

立ち上がりが少し遅いデューティー比50%の矩形波。細かいフレーズを演奏させるとそれっぽくなります。

 

・ハープ

三角波のほうが近いのですが、音の強弱を付けられないので、減衰するデューティー比50%の矩形波を使って音の強弱を付けたほうがハープっぽくなります。

 

・フルート

三角波の高音。かなりポピュラーな使い方です。

 

・ベース

三角波を使うのが一般的ですが、スラップベース風にしたい場合、デューティー比12.5%の矩形波を使うとそれっぽくなります。

 

・ホルン

デューティー比25%の矩形波もしくは三角波。どちらもちょっと苦しいですが、ホルンっぽいフレーズを鳴らせばそれっぽくなります。

 

・ピアノ

デューティー比50%から25%に時間変化させ、高音で鳴らすとピアノっぽく聴こえます。

 

・尺八

デューティー比25%から50%に時間変化させると、尺八っぽくなります。

 

・三味線

減衰するデューティー比12.5%の矩形波。ちょっと苦しいですが、フレーズが三味線っぽければ、何とか三味線に聴こえなくもないです。

 

・ギター

減衰するデューティー比25%の矩形波。12.5%の矩形波を織り交ぜると、音の強弱によって音の感じが変わるところまで再現することもできます。

 

ハープシコード

減衰するデューティー比12.5%の矩形波。渋い音なので、フレーズがそれっぽければそれなりに聴こえます。

 

チップチューンはかくあるべきというものはないですが、自分は「限られた制約の中でいかに生楽器に近づけるか」に挑戦した作品が好きです。ただ、ファミコン音源で楽器を再現するというのはかなり苦しく、チップチューンを聴き慣れている人でないと「そんなに似てるかな?」と思ってしまうことも多々ありそうですね。

【ゲーム音楽語り019】NINTENDO64音源の特殊な仕様について

先日購入した「ゲーム音楽史」を読んで、当ブログのGBA音源についての内容に間違いがあったことに気づきました。

 

訂正する機会はないものかと思っていたのですが、NINTENDO64音源について語るついでに訂正することにします。

 

GBA音源のPCM音源はアナログPCMではなく、デジタルPCMのようです。PCM音源を2パート内蔵していて、ソフトウェアで楽曲データを合成しているそうです。当ブログの内容に誤りがあり、誠に申し訳ございませんでした。GBA音源の記事も修正しておきます。

 

NINTENDO64も、PCM音源を1パート内蔵しており、CPUを使ってソフトウェアが楽曲データを合成していたそうです。グラフィック処理をするCPUを使って楽曲データを合成していたため、描画処理の負荷に応じて合成できる楽曲のパート数が変わり、だいたい20パートくらいで構成されているタイトルが多かった、とのことでした。知ったかぶりで申し訳ないのですが、N64の音が少しザラザラしているのはこの特殊な仕様のせいかな?と思います。

 

N64で唯一作曲ができるソフトが「デザエモン3D」。デザエモン3Dの作曲ツールはなかなか優れもので、メインパート4トラック+ベース1トラック+コード3トラック+ドラム1トラックで、だいたい9音くらいの楽曲を作ることができます。ドラムは異なる音色を同時に鳴らせるので、最大で10音ちょっとまで同時に鳴らせるため、充分かと思います。音の強弱を付けたりパンを振ることもでき、音色も一般的なものはだいたい揃っているため、「NINTENDO64っぽい曲」を作ることは十分可能です。

 

容量の問題か、8曲までしか作れないのが玉に瑕ですが、9番~24番が空き番号となっており、デザエモンDDが無事発売されていたら、恐らく曲数も拡張されるはずだったと思われます。

 

拙作のNINTENDO64音源の曲を紹介させていただきます。

 

youtu.be

「天変に晒されて」

 

タクティクスオウガの「AVILLA HENYA」のような、オーケストラ調なのにデジタルな感じがする曲を目指して作りました。

 

youtu.be

「船が見える港」

N64を代表するタイトルは何だろうと思い返し、ワンダープロジェクトJ2のような底抜けに明るい曲を目指して作りました。

 

【イベントレポ001】RETRO GAME SUMMIT(レゲット)Lv.2にサークル出展しました

去る3/23(土)に、レゲットLv.2に初出展しました。Lv.1に一般参加してその熱量に感動したので、今回はサークル参加できて感無量でした。

 

当サークルは、4/28(日)に開催されるM3-2024春の新譜「ゲーム機が手放せない2」を先行販売。

 

ファミコン PCエンジン メガドライブ ゲームボーイ ゲームギア スーパーファミコン

セガサターン プレイステーション PC-FX NINTENDO64

ネオジオポケット ドリームキャスト ワンダースワン プレイステーション

ゲームボーイアドバンス ニンテンドーDS ニンテンドー3DS ニンテンドースイッチ

 

の全18機種のゲーム機の音源によるオリジナルのゲーム音楽集です。

全46曲、収録時間152分という大ボリュームで2,000円。

前作はCD-Rの制限80分ギリギリまで詰め込みましたが、今回もかなり頑張りました。

 

当初はCD-Rでの頒布を予定していましたが、印刷コストや持ち運びの大変さなどを考慮し、concaさんにダウンロードカードを発注することに。ダウンロードカードだと所有欲をそそられないのではという懸念もあり、カードのデザインをU(遊)とI(愛)の可愛いデザイン全5種にして、100均で買ったキラ仕様のスリーブに入れました。なかなか良い感じに仕上がりました。

 

ゲーム機が手放せない2 ダウンロードカード 全5種

とにかく興味を持っていただけるよう、今回は自分にしてはブース設営にも凝りました。その甲斐あってか、大半のゲーム音源を網羅したコンセプトに興味を持ってくださった方が多くいらっしゃったのが嬉しく、ゲーム音源についてのマニアックな会話ができて楽しかったです。「お仕事で作られたんですか」という言葉が嬉しくも悲しくも胸に刺さりつつ、「趣味でやっております」と返答。趣味でやっているからこそできる所業で、プロの方々にも負けないクオリティで作っているつもりで、堂々と胸を張っていようと思います。

 

ダウンロードカードよりCDのほうが購買意欲をくすぐられるんだろうか、とも思いましたが、CDはとにかく管理が大変なので、今後もダウンロードカードでいくつもりです。全2枚にして各1,000円のほうが買いやすかったかな…とも少し反省。

 

レゲットコネクトでは、ドルアーガの塔シリーズの篠崎雄一郎様からサインを頂きました。企画が毎回すごいですね!

 

お立ち寄り、お買い上げくださった方々、ありがとうございました。

 

レゲットLv.3は大展示ホールで開催されるそうで、可能であればまたサークル参加させて頂きたいです。コミティアで出しているゲーム音楽ネタの漫画の同人誌なら出せると思います。

 

「ゲーム機が手放せない2」は、BEEP様でもお買い求めいただけます。宜しければ、ぜひご検討くださいませ。

www.beep-shop.com

 

次回のイベント参加はM3-2024春になります。

【持ち込みレポ042】アフタヌーンさん、モーニングさんに持ち込みに行きました

月刊アフタヌーンさん

オタクに優しいギャルは絶対需要があると思います。山岡のうだつのあだらなさが良いです。コマの外の小さいツッコミが良いです。

 

ところどころ「どうしてだろう?」と思いました。なぜ「彼女が欲しいからだ」となるのか、片喰はなぜ山岡を「ゲーム音楽を作らない?」と誘ったのか。

個人的な意見になりますが、読者さんが「山岡がんばれよ」「ゲーム音楽ってこんなに面白いんだ」と思うような内容だと良かったです。読者を漫画と一体化させた方が良いです。曲ができた時の達成感がやや弱いです。


片喰が最後までデレなくて一貫してキモいと言い続けたり、最後の「くす…」しか見せないのはいい女を分かっているなと思いました。山岡には行動力という長所があるので、それを活かすと好感度を上げられると思います。

 

Q. 40代だと青年誌に持ち込みした方が良いんでしょうか?

A. 青年誌の方が間口は広いと思います。アフタヌーンは対象読者の年代は40代くらい、男女比は半々です。この題材なら、ヤンマガやモーニングの方が男性の読者さんが多いので良いと思います。

 

Q. 主人公の年齢も上にした方がいいんでしょうか?
A. 青年誌でもキャラが学生ということはあるので、そんなに気にしなくても大丈夫です。

 

Q. 背景が白いと言われるんですが、どうすれば白く見えなくなりますか?
A. 単純に黒い方が上手く見えます。トーンを貼るとか。画面構成は、コマに対する人間のサイズ感にもよると思います。漫画を読んで見て学ぶしかないと思います。

 

週刊モーニングさん

ゲーム音楽という題材はなかなかないアプローチだったので、興味深かったです。めちゃ頑張って作られてる作品だなと思いました。

 

付き合うことが目的なのか、ゲーム音楽を作るのが目的なのか、タピオカも入ってきて、ストーリーの本質が理解しづらいかなと思いました。男の子と女の子の目的が一致していたり、二人の価値観が一緒だったらわかりやすいと思います。

山岡岡山というプチネタは面白いなと思うので、情報が錯綜しないように作られると良いと思います。

 

絵については、背景をリアリティのある感じに描かれた方が良いかなと思いました。女の子は可愛く描けてると思います。ベンチからはみ出してるように見えるコマがあったりするので、画力を上げて頂けると良いのかなと思いました。


読み切りだと46ページは長い方なので、30ページとかでまとめられるよう目指すと良いと思います。

 

Q. 次回作はリアルな絵柄にしようと思うんですが、リアルでも女性キャラの可愛さは必要ですか?
A. 女性キャラはリアルな絵柄でも可愛さが必要です。可愛い女の子を嫌いな人はいないので。

 

Q. 青年誌だと求められるリアリティは厳しいんですか?取材は必要ですか?
A. 取材に行ったり、実際に写真を撮りに行ったりはします。

 

Q. キャラクターの年代を上げた方が良いでしょうか?

A. 主人公の年齢をもっと上げるとか、読者が入りやすい年齢にした方が良いかなと思います。モーニングの読者は30~50代で、アフタヌーンよりも対象年齢がちょっと上になります。

 

今日で、5周目の持ち込みが終わりました。今作はコミティアの出張編集部を含めて20媒体、これで対面持ち込み回数は累計115回になりました。ウェブ持ち込みを含めると、138回です。ここまで来て、ようやく40代だと青年誌系が良いらしいことに辿り着きました。今までも青年誌系も持ち込みしてきているので、担当さんが付かない原因は、年齢ではなく、画力とネーム(絵とストーリー)ということになります。

 

アフタヌーンさんで最新号を読ませて頂いたら、「カタカターンッ」という読み切り漫画に「3音」「FM音源」という単語が出ていて、「先を越された…」と青ざめました。ゲームクリエイターが主人公の漫画で、ゲーム音楽の漫画ではないようですが、自分も急いで形にして世に出したいです。

【持ち込みレポ041】月刊少年チャンピオンさん、ヤングチャンピオンさんに行きました

月刊少年チャンピオンさん

最初のページの山岡岡山はめちゃくちゃ面白かったです。


男女の普通の絡みは面白いんですが、音楽パートが面白いかどうかというとそうでもなかったです。ブルージャイアントは傑作の音楽漫画で、面白いし、大袈裟じゃなくて、めちゃくちゃ信用できます。


この前のより面白くなってます。山岡岡山はけっこういいやつなんで、20ページショートくらいでちょっと仲良くなって終わりになるくらいが良いと思います。山岡岡山のくだらない日常の方が面白かったんじゃないかと思います。

女の子が絶妙に良かったです。絵が拙いけど可愛さがあって、絶対成長してると思うので、絵はこの調子で。ただ、こんな女性がゲーム音楽をやってるなんて信じられない。あまりに我々に寄り過ぎてる気がします。

 

Q. 次回はわかりやすく部活ものにしようと思うんですが。

A. 部活ものはキャラ勝負なので、ネームかキャラで攻めていくと良いと思います。

 

Q. 少年誌にこだわっているというほどでもないのですが、40代だと少年誌は難しいんでしょうか?

A. 例えば、ネクストチャンピオンで受賞した人の中でも、デビューできるのは20~30%くらいです。平均年齢がかなり下がっているので、無理とは決して言わないですが、18歳が相手だと思うと不利だという現実はお伝えしないといけません。モーニング、ビッグコミックのような文化的な雑誌や、ジャンプ+なら何でもありなので一回見せに行くと良いと思います。

 

ヤングチャンピオンさん

ギャグがけっこう振り切ってるので、ギャグ、ラブコメ、音楽の何を中心に読めばいいのかがわかりにくかったです。コマ割りも結構単調に感じました。


行動がすごく唐突で、主人公はキモオタの設定だからキモい行動をしちゃうのは分かるんですけど、ヒロインの行動に共感できなかったです。共感できる行動の裏付けが欲しいなと思いました。男の子はいいとして、ヒロインのキャラが立ってなくて、魅力的じゃないかな。

 

画力ももうちょっとほしいです。


46ページだと長いので、もうちょっと削って20~24ページくらいで良いと思います。

 

Q. ネームは文字から起こすのと絵から考えるのとどちらがいいんでしょうか?

A. ご自分のやりやすい形で良いと思います。

 

今の年齢だとデビューは厳しいのかどうか、思い切って聞いてみましたが、少年誌だと難しいというのが現実のようです。それなら青年誌やウェブ媒体などを狙えば良いので諦めるつもりはありません。

 

また、今回はページ数が多いというご意見をよくいただいてます。内容によるとは思いますが、次回は部活ものにするつもりで、ページ数をもっと短めにしようと思います。そのぶん、作画にこだわる余裕もできてくると思うので。

【持ち込みレポ040】マッグガーデンさんに行きました

今日はマッグガーデンさんに行きました。

 

テンポが良く、スラスラ読めました。ヒロインは可愛らしく描けてます。タピオカの例えも上手いです。

途中から軸がいろいろブレすぎてて、ヒロインと一回別れる理由、再開する理由、ヒロインにこだわる主人公も良く分かりませんでした。

岡山の名前がユニークな割に効果的に作用してないです。一枚絵の流れも唐突すぎます。

 

文字だけじゃなくて絵でわかるように。背景が全体的に白いです。

 

物語の構成的に、最後にニコニコ動画とかで評判を良くして大団円にするとか。カタルシスが描けると良いと思います。

 

Q. 主人公はかっこいいというより親近感を持てるようにしたんですが、好感度はどうでしたか?
A. 親近感を持てなくはないんですが、かっこよく寄せるべきだと思います。例えば、わたモテは主人公をそんなにブサイクには描いてないので。

Q. 次回作は部活ものにして「モテたい」から「ゲーム音楽って楽しい」に変わるものにしようと思うんですが、どうでしょうか?
A. それでも良いと思いますが、いかにゲーム音楽が楽しいに変わるかが大事です。ヒカルの碁やアイシールド21が参考になると思います。ゲーム音楽をお好きじゃない方も楽しめるように。

 

ストーリーについて、いろいろとご指摘を頂きました。脚本術の本を買うかも知れませんが、ジャンプ+の読み切り漫画や古本などを読んで参考にしようかと思います。

 

絵については、今作はヒロインはまあまあ可愛らしく描けているようです。大半の方から背景が白いというご意見を頂いているので、次回はこだわって背景を描きたいです。

【持ち込みレポ039】ヤングアニマルさんに行きました

白泉社ヤングアニマルさんに持ち込みに行きました。

 

入りはけっこう良かったです。立場が明確にできてます。

 

途中がゲーム音楽の教科書みたいでした。読者はゲーム音楽を作りたいわけじゃないので、面白いストーリーを作ることを意識してください。主人公と片喰の感情の変化が唐突でした。ゲーム音楽をまだ作りあげてないのに「ゲーム音楽作るの楽しい?」は無理やり感があります。

よく言われる「キャラが勝手に動く」というのは、ストーリーを捻じ曲げてキャラクターを動かすということをやってない。作家さんの意図的なところを感じさせないようにすると良いです。

 

主人公が常人には考えられないような努力をすることで、読者は羨望の眼差しを向けたり「すげえ」と共感するので、主人公の内面的な変化があまり見られないのが残念かなと思いました。ちょっと厳しいですが。

 

画力はめちゃめちゃ頑張ってほしいですね。背景も白いところが多くて、これは描きまくるしか。

 

Q. 連載作品だと1話目を参考にすればいいんでしょうか?

A. はい。1話目が参考になります。あと、読み切りはジャンプ+にたくさん載っています。脚本術の本も参考になります。

 

Q. 主人公があんまり努力しすぎると引くんじゃないかと不安なんですが…
A. 彼女が欲しいからすごく頑張る、というとちょっと引く場合もありますが、ギャグ調にするとかすれば、引くというより面白さになると思います。主人公が葛藤して打ち勝つカタルシスを生ませてあげると良いです。鬼滅の刃BLEACHの1話目はこれが上手いです。

 

今日はテンションが低かったという訳でもないんですが、どうも消極的になってしまって、受け身でメモを取ってばかりでした。