テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【持ち込みレポ003】大手3社に初めて直接持ち込みに行った話

コミティア144向けの同人誌の原稿が無事完成し、直接持ち込みを受け付けている媒体に片っ端から持ち込みの予約をしました。

 

週刊少年サンデー
ゲッサン
・ちゃお

週刊少年ジャンプ
ジャンプスクエア

・りぼん
・ジャンプ+

週刊少年マガジン
月刊少年マガジン
・なかよし
・週刊ヤングマガジン

まんがタイムきららフォワード
WEBコミックガンマ

くらげバンチ
ヤングチャンピオン烈

コミックアース・スター

・COMIC FUZ

・コミックメテオ

 

今回は、その中で大手3社(集英社講談社小学館)に初めて持ち込みをした時のレポを書きたいと思います。

 

実は、しょっぱなから遅刻をやらかしてしまいました…これは絶対にやってはいけないです。

 

言い訳をすると、事前に連載作品を予習するためにアキバのアニメイトで持ち込み先の漫画雑誌を買ったんですが、上野御徒町駅から行ったので、アニメイトは真反対のJR秋葉原駅側にあり、意外と遠く、もう約束の時間に間に合わなくなってしまいました…遅刻の連絡を入れてタクシーで飛ばし、謝りましたが、何度も「何か買ってたんですか?」と聞かれました。

 

大手3社は社風の違いが割と分かりやすく感じました。あくまでも個人的な感想で、実際にどう感じるかは人それぞれですし、編集者さんによって違うと思います。私が抱いているイメージについて「そうか?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、ネガティヴなことはあえて書いてません。

 

集英社

とにかく真剣で、本気で目指している人には熱心に対応する。私のような覚悟が緩い人にはきついかもです。ロビーもきれいです。

 

講談社

優しいというか、人の道から外れても黙認しそうなイメージ(実際には黙認しないと思いますが)。編集部の中に入れてくれるのは講談社だけです。編集部やその時の状況にもよりますが、編集者のデスクまで行って、直接声をかけることもあります。

 

小学館

健全な感じ。ロビーは集英社と並んで綺麗で、ドラえもんにちなんでか、一見近未来的です。

 

本題の講評について。

 

人生で初めて描いた見開き漫画だったので、「初めてでこんなに描けるとは」と言われるんじゃないかと思ってましたが、「40歳で見開き漫画を描くのが初めてとなると、不可能ということは絶対に言わないが、血の滲むような努力が必要になる。少なくとも、今のところ連載獲得まで至った人は今までいない」と言われ、その後のリアクションを確認されました。

 

知人に話したら、「そういう断り方をするんだ」と言ってましたが、私はそうは受け取りませんでした。「40代でデビューするには血の滲むような努力が必要で、今のところ連載獲得に至った人はいない」という事実を述べただけだと思います。前の職場がそれなりに地獄で、楽な職場なんてないと思うので、それなら血の滲むような努力をしよう、というのが今の自分の選択です。それにこれは比喩表現で、必ずしも実際に血が滲むわけではない、と思います。(ペンダコなら既にできてます…)

 

作品について「今はオタクは好意的に見られる時代で、なぜオタク趣味を隠すのかがわからず、共感できない」というご意見が最も多かったです。私が時代の風潮から取り残されていることを感じました。自分としては「最近はオタクが受け容れられる風潮があるけど、何だかんだ言ってもオタクってキモいよね、っていうのが世の中の本音。差別意識がない時代なんてない」という闇を描いたつもりだったのですが、それを読者に共感してもらえなかったり、仮に掲載すると出版社も責任を負わされるので、そこは時代の風潮に合わせたほうが無難だと思い直しました。

 

また、ヤンデレキャラのIが怖いという感想が多かったです。SNSではキャプションにギャグ漫画と書いてあることが多いが、原稿だけだとその予備知識がない状態で読むので、ギャグなのかサイコパスなのかわからないと。ギャグとしてサイコパスなキャラを出すなら、それを作中で理解してもらわないといけないとのこと。なるほど。

 

連載作品は予習しておいた方が良いとも思いました。マイナーであっても現在連載されている作品の話題を出したほうが、小さく「おっ」という反応があるように感じます。むしろ、アニメ化された過去の有名な作品について「〇〇が好きです」「〇〇先生のファンです」と言っても、反応があった試しがありません…

 

月刊少年マガジンさんは、予約した時の電話に出た方がたまたま、ウェブ持ち込みで「ゲーム音楽が手放せない」を電話で講評して下さった編集者さんでした。終始笑顔で割と好感触でしたが、その方のお人柄である可能性が高く、名刺を頂くことも、担当になって頂くこともできませんでした。

 

かくして、大手3社は首を大きくうなだれて敗退することになりました。

 

余談ですが、男性が少女漫画誌に持ち込みをすることについて書きます。絵柄が「アニマル横町」や「プリプリちぃちゃん!!」などの影響を受けていたので、少女漫画誌でどんな反応がもらえるか、興味本位で大手3誌のちゃお、りぼん、なかよしに持ち込んだのですが、サイトに「性別や年齢は問いません」と書いてある通り、完成原稿さえあれば持ち込みは可能でした。

 

少女漫画視点での講評をして頂き、「可愛らしい絵柄だけど、少年漫画向き」とのことでした。某誌では「男性が少女漫画誌に持ち込むのは数十年ぶり」「昔は立原あゆみ先生とか男性の少女漫画家さんがいたんですよ」と喜んでいる様子でした。一方、「本気で来たのか、意見が欲しいから来たのか」を確認してきた編集者さんもいました。本気じゃないとわかると、それなりに冷たくされます。

 

女性の少年漫画家なら普通にいますが、そういう時代を切り開いてきた方がいるわけで、昔のように男性が少女漫画家を目指しても全然良いと思います。そういう意味では年齢や性別を気にする必要はないと思うのですが、本気でないなら、迷惑にならないよう、せいぜい1回に留めておいた方が良いかな、というのが私の所感です。

 

次回は、大手3社以外に直接持ち込みした時のことについて書きたいと思います。