テントのブログ

漫画家デビューを目指す道のりや、自作のゲーム音楽など創作活動全般について綴ります。また雑記なども書きます。

【ゲーム音楽語り002】32ビット機のゲーム音楽が熱い

PS1には他機種にはない風味があります。

 

チップチューンは今や人気が出てしまい、実はもう飽きてきてしまっています。そこで、「チップチューンには分類されないが、何気に制約のあるPS1」の音楽に今は風情を感じます。

 

PS1のサウンドチップはスーファミ音源と同じくソニー製で、同時発音数は8音→24音、サウンドメモリは64KBから512KBへと大幅にアップしました。

 

PS1が出た頃はCD-DA音源で生演奏を流せばいいのに、何で低音質な内蔵音源を使うのだろうと思いました。

 

FF7やサガフロ1などは、曲は良いのですが、音質があんまり…という感じでした。RPGは曲数が多いので、内蔵音源を使わないとCD-ROMの容量が全然足りないわけですね。

 

しかし、FF9、サガフロ2、聖剣LOM、デュープリズムなどの1999年あたりになると音質が格段に良くなりました。

 

憶測ですが、サウンドプログラマーの方が相当苦心され、限界まで作り込んだんではないかと思います。

 

スーファミの64KBという制約は鬼です。実際に作ってみると、ちょっとした曲でも曲データだけで16KBぐらい食ってしまい、そこからドライバの分の容量が差し引かれ、音色データも全部入れないといけません。

 

それに比べれば、PS1は512KBもあるので、曲データは余裕で入るようになり、音色に割ける余裕ができました。PS1にポワーンとした変わった音が多いのは、当時の作曲者や開発者の開放感から来る喜びを感じます。

 

とはいえ、512KB。ちょっと油断するとすぐに満杯になる容量です。音数が多いサガフロ2やキャラが喋りまくるスターオーシャンセカンドストーリーなどは、PS1の悲鳴が聞こえるようです。

 

PSの作曲ソフトは、

 

・音楽ツクールかなでーる2

・スタジオP

・音楽ツクール3

 

のほか、変わり種だと、

 

デザエモン

・DEPTH

 

などが出てますが、最も後期のPS1らしい風味を出せるのが、音楽ツクール3です。エフェクトの雰囲気も、サガフロ2や聖剣LOMっぽくて良いです。

 

拙作のPS1音源の曲をご紹介します。

 

「千年雪」

 

youtu.be

 

デュープリズムを意識した曲です。こういうポワーンとした音がPS1の風味かと思います。

 

「カーニバル」

 

youtu.be

 

こちらもデュープリズムっぽいような、スクウェアのゲームにありそうな雰囲気で作りました。サガフロ2のようにピアノも入れてみました。

 

恐らく、PS1の制約というわけではなく、メモリーカードが15ブロックしかないからだと思うのですが、音楽ツクール3はデータサイズにおよそ128KB分くらいの上限があり、制約好きな自分としては味わい深いです。