M3-2024春用のGBA音源の曲を作り終えたので、今回はGBA音源について語りたいと思います。
GBA音源というと「ローファイでGB音源みたいな音がピコピコ鳴っている」というイメージではないでしょうか。
「ゲーム音楽史」によると、GBA音源はPCM音源を2パート内蔵しており、ソフトウェアで楽曲データを合成していたそうです。
M3-2022秋で頒布した「ゲーム機が手放せない」では、「少なくとも2chまではPCMを鳴らせるんだから、PCM2音+GB音源で作ってみよう」とバンブラPでGBA音源っぽい曲を作ったのですが、市販のGBAのゲームはPCMが何音も鳴っている…
GBA用の同人ソフト「nanoloop2.3」を使えば、GBA実機で曲を作れるのですが、こちらは矩形波にさまざまなエフェクトをかけて音色を作るというもので、これはこれで面白いのですが、一般的なGBA音源の音とは違います。
昨年の冬コミで頒布したゲーム機のサウンド仕様について語る同人誌「ゲーム音楽が手放せない」ではGBA音源についてはわからないと書こうかと思いましたが、さすがにこれじゃあんまりだと、どうやら「任天堂が配布しているサウンドドライバでPCMを8音くらい鳴らせるらしい」というところまで辿り着きました。
M3-2024春で頒布予定の「ゲーム機が手放せない2」では、GBA音源風ではなく、GBA音源に挑戦してみることに。昨年の冬コミで「ラズパイアドバンス」という同人誌を買ってみたのですが、さっぱりわからず…
そして、Xを駆使してどうにかGBA音源で曲を作る方法が分かりました。ただ、こちらの方法があまりブログで公に語れるようなものではなく、大変申し訳ないのですが、各々調べて頂けたらなと思います^^;
どうやら、多くのGBAのゲームは、任天堂が配布している標準サウンドドライバMusic Player 2000(MP2K)で音楽を作っているようです。
同時発音数が特に決まっているわけではなく、最大でだいたい8音くらいまでPCM音源を鳴らせるようです。スーファミに似ていますが、スーファミのPCM音源とは別物のようです。
GBAは、GB音源がバックで鳴っているのが格好良い。全部PCMにすると負荷が高すぎるためにGB音源を使用しているのだと推測しておりますが、それが良いんですよね。
拙作のGBA音源風の曲とGBA音源の曲を紹介させて頂きます。
「異次元の世界」
初めて作ったGBA音源風の曲。大合奏!バンドブラザーズPで作りました。GBAっぽければ良いのであれば、バンブラPで十分です。
「闇夜に泣く森」
アクションRPGの森のBGMのイメージで作りました。
「百戦錬磨!」
グランディアのような世界観のRPGの通常戦闘曲のイメージです。
「滅びゆく王都」
ユグドラユニオンやオウガバトルシリーズのようなイメージです。
「歌わない黄金麦」
アトリエシリーズ風の曲です。PCM1音をリズムトラックにして、メロディ用のPCMは1音のみにしました。
「運命の岐路」
エンディングBGM風です。明るいフィールド曲っぽいかも知れません。
「日が落ちる前に」
改題しました。nanoloop2.3を使ってGBA実機で作曲しました。黄昏のアトリエシリーズ風のつもりですが、T.M.Revolutionっぽいような気もします。
「神様が通った後」
nanoloop2.3で作りました。神様が通り過ぎて草木が一本も生えなくなった荒野のイメージです。
「海峡の渡り鳥」
GBA音源で初めて作った曲です。アトリエシリーズ風です。若干打ち込みミスがあります。
「死からの脱却」
シミュレーションRPG風です。友人からエストポリス伝記っぽいと言われました。
「あか しろ きいろ」
いかにもGBAの子供向けゲームにありそうな、明るい曲です。