この記事を読むほどのコアな方ならご存知かも知れませんが、セガサターンは実はメガドライブのようにFM音源も鳴らせます。
プレステとサターンは当時双璧を成していたこともあり、サターンはプレステ音源と似ているようなイメージがあるのですが、けっこう違います。プレステがADPCM24音なのに対し、サターンは8ビットPCM32音。さらに、4つのチャンネルをFM合成して最大8音までのFM音源を鳴らすことができ、なんとPCM音源と一緒に鳴らすことも可能。
メガドライブからの移植作品でFM音源を使用しているゲームがあるのは確認済みですが、PCM音源+FM音源の曲はほとんどないです。ゲームベーシック for セガサターンのサンプルプログラムのアリシアドラグーンのBGMはPCM+FM音源で非常に格好良いので一聴の価値ありです。
このようにイカすサターンのFM音源ですが、残念なことに、リアルタイムではあまり需要がありませんでした。さらに言うと、内蔵音源自体が当初はあまり好まれず、CD-DA音源を使用しているゲームもある時代でした。
他の次世代ゲーム機は、3DOがDSP、PC-FXが波形メモリ音源、NINTENDO64が同時発音数の制限が特にないというどれも独特の仕様。ゲーム音源の形が固まっていなかったからもあるでしょうが、さまざまなゲーム会社がゲーム機を出していたのも一因としてありそうです。
Xで確認した情報だと、セガサターンは4ch以上でもFM合成できるようです。そちらは詳しくないので、ご興味のある方はお調べいただければと思います。
拙作のセガサターン音源の曲を紹介させて頂きます。
「コウモリを撃つ」
魂斗羅のような世界観のアクションゲームを想定しています。FM音源を2音使用。サターンベーシックは音色の定義を少しいじるとエラーになってしまい、やり方が分からずじまいで、サンプルプログラムを流用しています。
「天上の死闘」
RPGの中ボス戦のイメージです。こちらはFM音源を3音使用。今回こそは音色の定義から自分でやろうと思ったのですが、結局分からずじまいで、こちらもサンプルプログラムを流用しました。